番外編:自分でできるのか?

どのようなやり方や手続きが必要か、自分で家族信託をできるかどうか検討するための基礎知識をまとめてみました。

契約書作成や登記手続きなど、士業のプロでも家族信託の専門知識がないと難しいといわれる要点を知っておきましょう。

家族信託の手続きの流れ

まず、家族信託とはどのような手続きで進めていくものなのか、基本的なパターンをもとに説明します。

1.家族信託の目的を整理する

一般的な相続ではなく、家族信託を利用した方がよいケースがあります。

例えば、不動産を共有名義にせず、複数の子世代に等しく相続させられれば、将来のトラブル対策になります。また、配偶者が認知症で自分が亡くなった後、後見人をつけずに財産を渡す場合なども家族信託が役立ちます。

このように、目的を整理するのが第一歩です。

2.家族信託の内容を決める

家族信託の内容として決めなくてはならないポイントは主に以下の9つです。

目的、委託者、受託者(第二受託者)、受益者(第二受益者)、信託財産、信託期間、残余財産の帰属先

3.家族信託の内容を信託契約書として書面化する

信託契約書のひな型となるようなWord形式のファイルがネットを探せば見つかると思います。

こうしたものを利用するのがNGというわけではありませんが、財産内容や関係のある人物など家族信託の事情は千差万別。先行きのトラブルを見越した内容を書面化すべきで、やはり専門家に頼りたいところ。

なお、信託契約書は公正証書にしておくと、信託口口座作成にも役立ちます。

4.信託財産に不動産が含まれる場合は名義変更する

土地家屋など不動産を含む家族信託なら、法務局で登記申請して物件の名義変更をする必要があります。この実務は司法書士に依頼することになります。

5.信託財産を管理する専用口座を開設して送金する

委託者の預貯金を信託する場合、元の口座から信託専用口座に移す必要があります。委託者と信託受託者がわかる口座として信託口口座を開設、そこに送金するわけです。

信託口口座を開設できる金融機関は限られるので注意しましょう。

家族信託は自分でできるのか?のまとめ

上では家族信託の流れをかいつまんで説明しましたが、内容の整理と書面化するにあたっては、やはり専門知識がなければ難しいでしょう。

テンプレートを利用して書面化したとして、後日トラブルになった時、その内容が思っていたような対策になっていなければ、家族信託した意味がなくなってしまいます。

また、信託登記は司法書士の中でも専門知識を持った人材でないと安心できません。司法書士にしても弁護士にしても、家族信託という比較的新しい分野では得意とする人材も少ないのが現実で、家族信託に特化したプロに頼むのがいいでしょう。

事例から学ぶ
カンタン家族信託
司法書士

親が認知症になり資産運用を引き継ぎたい、二次相続以降を自分で細かく決めておきたいなど、家族信託を最大限活用するための事例を集めました。