受託者・受益者になるための資格や条件は?

家族信託は「委託者」が「受託者」に財産管理を任せる契約のことですが、受託者や受益者には誰でもなれるのでしょうか。このページでは、受託者や受益者になるための資格や条件についてわかりやすくまとめました。

受託者になるための資格や条件

家族信託の受託者の場合、必要な資格はとくにありません。個人や法人などの関係もなく、また委託者の家族でなくても家族信託の受託者になることができます。

ただ、受託者が一個人の場合、未成年者や成年被後見人、被保佐人に当てはまる人は受託者として不適格だとみなされ、受託者になることができません。ちなみ、破産者は不適格者として定められていないので、破産者あっても受託者になることはできます。

また、受託者は受益者のために財産管理を行うことになるため、家族や家族と同じくらい信頼できる人であることが重要です。家族以外の人に受託者となってもらう場合、家族以上の信頼関係のある人でないと、トラブルが発生するおそれもあります。

受託者が死亡した場合

受託者が死亡してしまっても、即座に家族信託が終了するわけではありません。しかし、受託者がいなくなってから1年以内に新しい受託者が就任しないと、家族信託は終了してしまいます。

新しい受託者を決めなければならないとき、最初の信託設定の際の契約や遺言などで次の受託者が指定されていれば、あまり問題にはなりません。また選任方法のみ指定されている場合は、それに則って新しい受託者を選ぶことになります。

次の受託者が指定されていない場合は、委託者と受益者の合意のもと、新しい受託者を決定します。もし両者が合意に至らない場合は、利害関係人による裁判所への”新受託者の選任申立て”を行うことになります。

受託者が破産した場合

信託には、「倒産隔離機能」というものが備わっています。倒産隔離機能とは、受託者が破産してしまっても信託財産が差し押さえられることはなく、守られるというものです。

また委託者が破産してしまっても、家族信託により財産は委託者名義ではなくなっているので、信託財産を差し押さえらえることはありません。ただ、受益者が破産してしまうと、受益権が差し押さえの対象になることがあるので注意が必要です。

受益者になるための資格や条件

基本的に、受益者には誰でもなれることができます。個人や法人問わず、また胎児や将来生まれてくるであろう子孫でもかまいません。さらに、受益者は複数いても問題ありません。

しかし、ペットなどの動物は受益者になることができません。ペットは受益者となれないため、ペットの生活や未来を保護してほしい場合は、ペットを愛して可愛がってくれる人などを受益者に設定し、その人に面倒を見てもらうとよいでしょう。

事例から学ぶ
カンタン家族信託
司法書士

親が認知症になり資産運用を引き継ぎたい、二次相続以降を自分で細かく決めておきたいなど、家族信託を最大限活用するための事例を集めました。